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◆試料及び測定方法
 本研究ではこれまでに真珠養殖の核として現存する素材70個を集めた(図-2表-1)。これらは直径6mm〜17mmの円形ビーズで、種別は以下に列挙する通りである。

1) 貝殻から成形された核
a) 淡水産二枚貝
イシガイ科のドブガイ核:米国産(10個)、中国産(5個)、日本産(2個)、ベトナム産 (3個)
イシガイ科のヒレイケチョウガイ核:中国産(12個)
b) 海水産二枚貝
シャコ科のシャコ核:中国海南島産( 8個)
ウグイスガイ科のシロチョウガイ核:中国産(1個)
c) 海水産巻貝
ブラウン・シェル核:インド産( 1個)
2) 中国で様々な加工を施した核
a) 蛍光増白剤による処理核:米国産ドブガイ核(13個)
b) ロンガリット法による処理核:中国産ヒレイケチョウガイ核(11個)
c) 張り合わせ核:中国産ドブガイ核(1個)
3) 貝以外の材質を使用した核
a) バイロナイト核:(2個)
b) セラミックス核:(1個)

以上を分析対象にし、長波-短波紫外線蛍光反応検査、可視-紫外領域分光分析、赤外分光分析、蛍光X線分析装置とLA-ICP-MS分析装置による組成分析を行った。

図-2:
真珠養殖に利用される様々な核素材

表-1:
本研究に用いた養殖用真珠核素材の宝石特性値

1) 可視領域分光分析は島津社製自記分光光度計UV2450を用いた。測定範囲は220-800nmとし、反射測定モードで全試料の反射スペクトルを測定した。
2) 赤外分光分析は島津社製赤外分光光度計Prestige-21を用い、拡散反射法により400-5000cm-1の測定範囲内で、4cm-1の分解能で各試料を100回積算した。
3) 組成分析には日本電子製エネルギー分散型蛍光X線分析装置JSX3600を用いた。測定元素はNa〜U元素とし、各試料において、真空状態に置き、加速電圧を30kvに設定し、直径1.9mmφのX線ビームで測定した。
4) LA-ICP-MS分析では、AGILENT社製誘導結合プラズマ質量分析装置7500AとNEW WAVE RESEACH社製のレーザー・アブレーション・システムを用いた。レーザー・ビーム径80μm、レーザーパルス周波数10Hz、レーザーエネルギー0.19mJ(60%)、照射時間25秒、測定時間60秒とし、測定回数は2回とした。

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