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◆結果 ●一般宝石学検査 チベット産赤色アンデシンの色相は、マンセル色体系において褐赤色、橙赤色、赤色(5R-7.5R 3.5-4/11、 10R 4-5/9-11、 2.5YR 6/9、7.5YR 7.5/7)の範囲にプロットされた。屈折率は1.550-1.561の範囲内で、複屈折率は0.009、比重は2.69-2.72の値を示した。光学特性は二軸性正号で、弱い多色性を示した。長波紫外線下ではオレンジ色蛍光、短波紫外線下では暗赤色蛍光を発し、チェルシーカラーフィルターでは赤色を示した。 内モンゴル産の黄色アンデシンの色相は、淡黄色(5Y 8-9/3)の範囲内にプロットされ、その他の特性値はチベット産赤色アンデシンと同様の値が得られたが、紫外線蛍光は長波・短波とも不活性で、カラーフィルターでの変化はなかった。 |
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●拡大検査 ほとんどのチベット産赤色アンデシンに顕著な双晶面である大小不同の板状ラメラ構造、平行状のヘイローチャンネル、不規則なディスロケーション(格子欠陥)、微細粒子状インクルージョンによる不均一な色むらが観察された(図-16?21)。試料のうちの1ピースには、包有する微細な板状自然銅の反射によるアベンチュリン効果が見られた(図-22)。 内モンゴル産アンデシンには、一定方向に配列した大量の微細双晶面や線状フィッシャー、成長管が観察された(図-23)。多くの線状フィッシャーが分布した場合は弱い乳光現象が生じ(図-24)、カボション・カットされた場合はキャッツ・アイ効果が現れる。また、(010)面に沿った劈開面は発達している。
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