図1:パイライトの結晶
図2
:パイライトの結晶
パイライト
FeS2
等軸晶系に属し、サイコロのような六面体の自形結晶がよく知られていますが、他に八面体や五角十二面体などの形があります。
黄鉄鉱という和名を持ち、真鍮のような金色をしています。45%ほどの鉄を含んでいますが、硫化物のため鉄鉱石には不向きで、かつては硫酸の原料に
用いられていました。しかし、今日では工業的価値はほとんどありません。
モース硬度6〜6.5で、硫化物としてはかなり硬く、ハンマーで叩くと火花が出ます。昔は火打石として用いられていました。
産出範囲は非常に広く、熱水鉱床、気成鉱床、接触交代鉱床、層状含銅硫化鉄鉱床、黒鉱鉱床など様々です。人の目に触れることも多く、よく金と間違われ、
「愚か者の金」とも呼ばれます。