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HPHT処理ダイヤモンドの現状(要旨)
全国宝石学協会  北脇 裕士・岡野 誠

 1999年3月、LKIの発表以降、ダイヤモンドのHPHT処理が世界的な話題になっている。今年の世界ダイヤモンド取引所連盟(WFDB)の世界大会においても紛争ダイヤモンドと共にHPHT処理が世界的な懸念材料になっていたと報告されている。
 ひとくちにHPHT処理といってもいくつかのタイプが知られており、実験室レベルのものから日常の鑑別業務でしばしば見かけるものまで存在する。当初LKIによって発表されたGE POLはタイプUのブラウンを無色化したものであったが、その後NOVAダイヤモンド社からタイプTのブラウンをイエローに処理されたものが市場に登場した。

その後、NOVAと同様であるが、さらにグリーニッシュな“アップル・グリーン”あるいは“ネオン・グリーン”とプロモートされているものが量産されている。さらに最近ではケープ・イエローに酷似したものや“カナリー・イエロー”に類似した色が市販されている。特殊な例としてはタイプUのブラウンを処理した際にピンクやブルーになるものも知られている。
 本報告では各色のHPHT処理ダイヤモンドをUV-VIS-NIR分光光度計、FTIR、カソード・ルミネッセンス装置、顕微ラマン分光装置等を用いて分析した結果を紹介し、鑑別の可能性について言及した。

◎発表内容の詳細は、月刊宝石情報誌「GEMMOLOGY」に順次掲載いたします。


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