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橙赤色の"サンストーン"と呼ばれている石を鑑別した結果、天然アンデシンであることが分かった。以下にその背景と宝石学的特徴についてご紹介する。 An orangey-red colour gemstone called 'sunstone' was identified as a natural andesine after our study at the laboratory. The background and gemmological feature of the stone is introduced in this report. サンストーンは和名を日長石というが、アベンチュリン長石と呼ばれることがある。 サンストーンは厳密には鉱物名ではなく、長石のアベンチュリン効果を示す変種に与えられた宝石名である。本来、インド産などのオリゴクレースにヘマタイト(従来、レピドクロサイトと呼ばれている)を内包し、アベンチュリン効果を有するものに与えられた名称である。青白いムーンストーンに対比して、ヘマタイト等の鉄鉱物の内包により赤っぽい色調であるためにサンストーンと呼ばれるようになったのであろう。 1980年代に米国、オレゴン州のPONDEROSA鉱山から新しい長石の宝石変種が見つかり、"サンストーン・ラブラドーライト"もしくは単に"サンストーン"としてプロモートされた(Photo-1)。これは従来のオリゴクレースではなく、ラブラドーライトに属しており、内包物も鉄鉱物ではなく、自然銅である。そのため当時はオレゴンの石を"サンストーン"と呼ぶべきではないとする主張が一部にあった。 |
最近は自然銅であってもアベンチュリン効果を有するものに対しては長石の変種名をつけて"ラブラドーライト・サンストーン"と呼ばれる事が多い。 |