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カイヤナイトはジェモロジストにとっては馴染みのある宝石であるが、一般にはまだあまり知られていない。今回はこの石の特徴と宝石学的性質について報告する。(写真) (図表) Kyanite is quite familiar to gemmologists but not much known by general consumers. This time we report the features and gemmological properties of the stone. カイヤナイトはカヤナイトとも呼ばれ、和名を藍(らん)晶石という。英名の Kyaniteはギリシャ語の青を意味するKyanosに由来する。和名はその意訳である。 カイヤナイトは硬度が単結晶においても面の種類や方向によって異なることでよく知られた鉱物である。そのため二硬石あるいは異硬石の別名をもつ。すなわち{100}上では結晶のC軸方向に4〜5、直角方向に6〜7、{010}上では最大7〜71/2 の硬度を有する。 またカイヤナイトは多形(同質異像)鉱物の例としてもよく知られている。すなわちシリマナイト(珪線石)、アンダリュサイト(紅柱石)とは結晶構造は異なるが同じ化学組成:Al2SiO5 を有した3形の関係にある。これらの多形関係は地質温度(圧力)計として鉱物生成時の環境をおよそ推定する指標とされている。 さて宝石としてのカイヤナイトはブルー、ブルー/グリーン、グリーン、カラレス、イエロー、ピンクなどが知られており、シャトヤンシーを示すキャッツ・アイ石も希少宝石のリストに加えられている。写真で示したカイヤナイトはサファイア・ブルーを呈しており、まさにこの石の名前にふさわしい。 |
この鮮やかなブルーの着色原因はサファイアと同様にチタンと鉄に因ると考えられている。美しさにおいてはサファイアに比肩するカイヤナイトであるが、耐久性にやや難がある。硬度は先述の通りであるが、劈開が{100}に完全で結晶内部に初期劈開が認められるものは取り扱いに特に注意を要する。
宝石学的性質は以下の通りである。
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