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ラボにおけるダイヤモンド鑑別の現状(要旨)
全国宝石学協会  北脇 裕士

ここ数年、新しい類似石の登場、合成石の品質向上、新タイプの処理技術の開発など、ダイヤモンドを取り巻く話題には事欠かない。21世紀えた今、ダイヤモンド鑑別の現状について報告する。

ダイヤモンドかどうか
 類似石の鑑別
 最近、話題になった数似石に合成モアッサナイトがある。熱慣性を応用した判別器具ではダイヤモンドと識別できないということで話題になった。特性を理解した上で鑑別を行えば問題はないが、新たにコーティングされたものやグリーーンなど他のカラーも出現している。また、小粒石の脇石利用や等軸晶系型のモアッサナイトの開発には無関心ではいられない。

天然かどうか
 合成ダイヤモンドの鑑別
 現在、市販されている研磨済み宝石質ダイヤモンドには各種の色やタイプがある。最も一般的なものはIbタイプのイエロー系であるが、その色調や蛍光色は変化に富む。また、HPHT処理や放射線照射を利用したピンク〜レッド、カラー・チェンジ・タイプ、Ubタイプのブルーも製造されている。

処理されていないかどうか
 処理の看破
ダイヤモンドは見かけのカラーやクラリティを向上させる処理が施されることがある。これらは商業上すべてトリートメントとして情報開示されなければならない。近年ではカラーの改善のためHPHT処理の技術が応用され始め、世界中の鑑別ラボに新たな問題を提議した。さらにクラリティの改善を目的としたKMプロセスも登場し、ダイヤモンド・グレーディングの作業効率を著しく阻害している。

◎発表の詳細は月刊誌GEMMOLOGYに掲載いたします。


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